6th
人間の再定義
子供が生まれて何か変わるのかなーとか思ったわけだけど、結局、自分は何も変わらない さらに正直に言うと、そこで転がって寝てる小さな生命体がどこから来た何者なのか、頭では分かっても感覚的に理解する事ができてない。
たぶん女の人は自分の体から出てきているので、体験的に理解出来ると思うけど、男に関しては1年近く前の1撃wと因果関係が成立するわけでもなく、
ただあれよあれよという間に彼女の腹がふくらんで、しぼんだと思ったら目の前 にぎゃーぎゃー叫く小さい人型の生き物があらわれた、っていうのが感覚的には近い。
もちろんすごくかわいいと思うし、愛情が湧くし、楽しいし、おもしろいことこ の上ない。
でも自分が変わるとかそういうことは実感としてないなーと思ってた。
たぶんそれは正しくて、自分は変わらない。ただ、自分は変わらないけど、自分以外が変わってしまった。
この、数ヶ月は首も据わらず、寝て泣いて乳を吸ってるだけの、しゃべれないし 計算も駆け引きも出来ないし、ものすごく小さくて可愛くて純粋で、何も知らな くて透明で、無色で無職で、誰かに無償の愛を注がれないと生きることすら出来 ないような、か弱い存在。
これが人類全員のデフォルトの姿だったと気づいたときに、全ての人間の再定義 が始まってしまった!!
つまりあの憎たらしい顔した政治家も、インチキ臭い占い師のおばさんも、駅で 寝てる汚れたホームレスも、どんなにやなヤツだろうと、どんなにスゲーヤツだろうと、どんなにつまんないヤツだろうと、どんなに臭いヤツだろうと、みーんなみんな、最初は無垢な存在で、誰かに無条件に愛されて育てられていたのだ!
当たり前のことだけど頭で知るのではなく、そのことが子供と過ごす時間と共に「体験的に」理解されつつある気がする。これから人格を獲得して、個性やら欲 望やらが生まれてくる様子を見ながら、また次々と人間に対する再定義がされていくのだろうと思う。
それが自分の世界に起きた一番大きな変化なのかもしれない。